2008/6/22 日曜日

様式の持つ力

Filed under: 実践・プラクティス — admin @ 19:42:09

週末は、一泊二日でプレイバックシアターのワークショップに行ってきた。ドラマ的な要素を取り入れたワークは、インテグラル理論でも重視している”Perspective taking”を自然に実践することができるので、ITPを実践している仲間の中でも注目しているワークである。

今回、参加してみて、様式や構造の持つ力を感じた。ネガティブな感情を、時や場所をわきまえずに吐き出せば、それはほとんど暴力になってしまう。ある構造や様式に沿って表現することにより、安全に扱えるようになるのだな、ということを感じた。

私は、こういうグループプロセスの場ではなかなかネガティブな感情を打ち明けることが難しかったのだけど、この手法では、本質的な要素を残しつつ適度な抽象化が行われるので、自分の体験を生の形で共有するよりも取り組みやすく思えた。非常に興味深いワークなので、今後も研鑽を積んでいきたい。

2008/4/24 木曜日

家ヨガを長続きさせるには

Filed under: 実践・プラクティス — admin @ 11:15:33

昨日、久しぶりに行ったヨガの教室で無料配布されていた小冊子に、「朝起きたらまずヨガマットを広げ、タダアーサナ(山のポーズ)で今日の自分の状態を確認してみなさい」ということばが載っていた。

 なるほど、と思って今朝からやってみた。タダアーサナは、両足を開いて下半身はどっしり、上半身は伸びやかに立つというごく単純なポーズなのだけれど、立位で瞑想状態に入り易いので好きなポーズ。ヨガマットを敷くという一手間をかけるだけで、つづけて練習をしてみようという気になれるのが不思議だ。

私たちが取り組んでいるITP/ILP(統合的変容のための実践)では、継続的に運動をすることを勧めているけれども、続けていくのはなかなか難しい。ITP仲間で昔陸上を専門にやっていた人から、健康と運動に関する講義を受けたことがあるけれど、身体的健康を維持するために必要な運動量は自分たちが思っている以上に多くて、驚いたことがある。毎日の生活の中で回数多く続けていくためには、自分の意志のほかにちょっとした工夫やしかけが必要だが、これはいい習慣かもしれない。

でも、今朝は、練習中、エージェントさんの始業時間に入ってしまい、携帯が鳴り始めて困ったな(こういうときはマナーモードにしているけれど、やはり気になってしまう)。もう少し早起きしよう。

2007/10/17 水曜日

心の修行としての料理-『手しおにかけた私の料理--辰巳芳子がつたえる母の味』

Filed under: 実践・プラクティス — admin @ 1:13:24

「生活・人生に勝る実践なし」--これは、先日の”女性のためのILPワークショップ”で聞いた言葉です。きっと、多くの人にとって異論のないところだと思いますが。

 一方で、ボディ・マインド・スピリットのそれぞれの領域のエッセンスを凝縮した実践にも、極めて高い固有の価値があります。禅などはその極致ですね。先日も、仲間で少し坐ったのですが、坐禅は、日本で独自の洗練を遂げた、大変素晴らしい霊性修行のメソッドだと思います。生命をかけた修行をなさる、禅僧の方々とは比べ物になりませんが、自分のような市井の実践者にとっても、坐ることはとても意味のある修行です。

迷ったときに、戻れる基本があるというのは本当に有り難いことです。型は自分を助けてくれる。ここのところ、悩みが多くて自分ひとりではなかなかきちんと坐れなかったのですが、身体を起し、背筋を伸ばして坐っているだけで、随分癒されるものを感じました。型・作法・場の持っている力には凄いものがあります。生活の中で気づきを深めることと、基本的な型の練習は相互に補い合うものなので、どちらもバランスよく、行っていきたいと思っています。

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生活の実践の中で、今私が特に大切にしているのが料理です。記事のタイトルで紹介しているのは、折に触れて読み返す料理書。旬の素材を使った季節の家庭料理が紹介されており、その見識、洞察の深さ、料理をする姿勢にこめられた愛情、文章の格調の高さは他の追随を許しません。少し内容をご紹介しましょう。

 ”世の風潮は、いかなるわけか、だしやスープをひくことを面倒に感ずる人々が増えてきました。「生命々々」と二言目には、口にしながら、だしをひくのが億劫とは。何事を為すにも、為しとげるためには、いくらか自分を励まさなければなりません。仕事は手につけば、面倒であったものが面倒でなくなるときがくるものです。

 あるいは、人により一生面倒を感じるかもしれません。それはそれでよいと思います。そういう自分を受け入れて、為すべきことをいたしましょう。それは楽々なさる方より、もっと尊いことだと思います。”

 ”煮炊きものは、ふしぎに内面的な一面が味に出るものです。人の心のやさしさ、しなやかさを最も求められる調理です。やさしさ、しなやかさは、一言で言えば受容力において認められます。料理においては、我を捨てて、素材と調理の法則に従うこと、これ以外にないと思います。全ての調理にいえることですが、とくに煮炊きもの、和えものにはこの態度が求められます。” 

読んでいると、いつの間にか背筋がしゃんと伸びてきます。家庭で料理に勤しむということが、こんなに尊い修行だったとは、この本を読むまで思い至りませんでした。この本を読むたび、心を励まされると同時に、母に対する感謝の気持ちを抱かざるを得ません。共働きで忙しかったのに、まして料理が決して好きではなかったのに(本人からそう聞いたときは本当に驚きました。おやつまで手作りしてくれるので、料理好きの料理上手とばかり思っていました)、毎日、栄養があっておいしいものを食べさせてくれました。子どものために、どんなに頑張ってくれたことか。目につかぬところで、日々、愛の実践をしている人々に、心から尊敬と感謝を捧げたいと思います。

辰巳芳子 『手しおにかけた私の料理--辰巳芳子がつたえる母の味』 婦人之友社

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